入れ歯が「合わない・ずれる」とお悩みの方へ~歯科医院での入れ歯調整~
皆さんこんにちは。
【はまだ歯科クリニック】です。
日本では、15歳以上の約20%が部分入れ歯を、約9%が総入れ歯を使用しているといわれています。
(参照:厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査結果の概要」p16 より)>
入れ歯を使用している方にとって、入れ歯がお口にぴったりフィットしていることは、食事や会話のしやすさなど、生活の質を向上させるためにも非常に重要です。
しかし、入れ歯が「合わない」「ずれる」といった問題にお悩みの方も多く、ときには生活に支障をきたすこともあるでしょう。
そこで今回は、入れ歯が合わなくなる原因や、歯科医院での調整の重要性について解説します。
日本歯科大学 生命歯学部 卒業
日本歯科大学附属病院 研修医
埼玉県内、都内歯科医院 勤務
はまだ歯科クリニック 開院
医院名:はまだ歯科クリニック
所在地: 〒365-0043
埼玉県鴻巣市原馬室114−1
入れ歯が合わない・ずれる原因とは?
入れ歯が合わなくなる原因には、大きくわけて次の二つがあります。
1.入れ歯の経年劣化による影響
入れ歯は、自分の歯の代わりに毎日使用するものですから、経年劣化することは避けられません。
素材が摩耗したり、変形したりすることで、フィット感が失われてしまうのです。
特に、保険診療で製作する入れ歯は、土台部分にプラスチックを使用するため、経年劣化しやすい特徴があります。
一方、自由診療の入れ歯では、変形しにくい特殊な素材を使用することができ、快適な使い心地が長持ちするでしょう。
ただし、保険診療と自由診療どちらの入れ歯であったとしても、入れ歯の寿命をのばすためには、歯医者で定期的に調整を行うことが重要です。
2.歯ぐきや顎の骨の変化による影響
歯ぐきや顎の骨は、歳を重ねるにつれて少しずつ変化します。
特に、歯を失った部分は、噛む力が顎の骨に伝わりにくくなることで、顎の骨が徐々に吸収されてやせてしまうのです。
入れ歯を使用したとしても、顎の骨量の減少は少しずつ進むため、いずれは「ずれ」が生じてしまいます。
また、歯ぐきもやせたり、形が変わったりすることで、入れ歯がしっかりと固定できなくなることもあるでしょう。
お口の中の変化は避けられませんが、変化に合わせて入れ歯を調整することで、快適な使用感を維持することができます。
合わない入れ歯を放置するとどうなる?
合わない入れ歯を放置すると、さまざまなお口のトラブルや健康へのリスクが生じます。
1.健康な歯の寿命が短くなる
部分入れ歯は、支えとなる歯に金具を引っかけて固定するため、健康な歯に負担がかかります。
もしも、合わない入れ歯を使用していると、支えとなる歯に余計に負担がかかり、健康な歯を早く失うリスクが高くなるのです。
また、合わない入れ歯ではしっかり噛むことができないため、ほかの歯に過度な負担がかかることにもつながります。
このことも、健康な歯の寿命を縮める原因になるでしょう。
2.顎の骨が痩せる
顎の骨は、年齢とともに吸収がすすみ、骨量が少しずつ減少します。
歯を失うと顎の骨に噛む力が伝わりにくくなるため、骨の吸収はさらに加速するのです。
入れ歯の使用で、顎の骨の吸収を完全に防ぐことはできませんが、骨が痩せるスピードを遅らせる効果はあります。
ただし、合わない入れ歯を使用していると、顎の骨に刺激がうまく伝わらないため、骨の吸収が進みやすくなります。
骨の吸収が進むと入れ歯がますます合わなくなり、負の連鎖となるのです。
3.顎関節症のリスクが高くなる
「顎関節症」とは、顎の関節やその周囲の筋肉に問題が生じることで、顎を動かす際に痛みや違和感が出る病気です。
合わない入れ歯を使用していると、かみ合わせが悪くなったり、片方の顎に過度な負荷がかかったりします。
このような状態は、顎の関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こすリスクが高くなります。
さらに、顎関節症の影響は顎から頭や首、肩へと伝わるため、慢性的な頭痛や肩こりの原因となることもあるのです。
4.口内炎・歯ぐきを傷つけるリスクが高くなる
入れ歯が適切にフィットしていないと、歯ぐきやお口の中の粘膜を傷つけるリスクがあります。
口内炎のような炎症や痛みを引き起こすことがあり、食事や会話に影響が出ることもあるのです。
「治りにくい口内炎がよくできる」という方は、入れ歯を調整することで改善する可能性があります。
5.栄養吸収の効率が下がる
入れ歯などの義歯の大きな役割は、「食べものを噛む」ことです。
しかし、合っていない入れ歯では、食べ物を十分に噛み砕くことができず、栄養の吸収効率が下がることがあります。
食事から栄養をしっかりと吸収することは、健康維持にとても重要です。
また、食事を楽しむということは、生活の質にも直結するため、好きなものを思う存分食べられるように入れ歯を調整しましょう。
歯科医院での入れ歯調整の重要性
合わない入れ歯を使用し続けていると、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。
総入れ歯を製作した81名を対象に行った研究によると、製作後の調整回数は平均4.4回で、調整回数が0回という人は一人もいませんでした。
(参照:J-STAGE「補綴誌 全部床義歯患者の義歯調整回数に関する研究」p111 より)>
入れ歯の調整回数が少ないほど、入れ歯が安定して使用できているといえますが、定期的な調整は必ず必要となります。
入れ歯が「合わない・ずれる」と感じる方はもちろん、不具合がない方も定期的に歯科医院で入れ歯のチェックを受けるようにしましょう。
入れ歯調整(メンテナンス)のおもな内容
歯科医院では、入れ歯のフィット感、かみ合わせを改善させるために、次のような調整(メンテナンス)を行います。
- ・リライン(裏打ち):入れ歯の裏面に新しい素材を追加することで、歯ぐきへのフィット感を向上させる
・部分修理:入れ歯のヒビや割れは、特殊な接着剤で修復できる可能性がある
・かみ合わせの調整:かみ合わせが正しくなるように微調整を行い、顎への負担を軽減する
・入れ歯のクリーニング:入れ歯を徹底的に洗浄し、細菌や汚れを除去する
入れ歯が合わないときの対処法
入れ歯が合わないときの対処法をご紹介します。
自宅でできる応急処置
入れ歯が合わないと感じたときには、早めに歯医者を受診することが重要ですが、すぐに通院できない場合もあるでしょう。
そのような場合は、次の応急処置を試してみましょう。
入れ歯を洗浄する
入れ歯が汚れていると、使用時の違和感につながります。
入れ歯を清潔に保つために、食事のあとは入れ歯専用のブラシと流水で丁寧に洗うことが大切です。
入れ歯安定剤を使用する
入れ歯安定剤を使用することで、入れ歯と歯ぐきのすき間が埋まり、入れ歯のフィット感を改善することができます。
入れ歯安定剤には、「クリームタイプ、パウダータイプ、シートタイプ、クッションタイプ」の4種類があります。
入れ歯の種類と安定剤のタイプには相性がありますので、安定剤選びに迷われた際にはお気軽にご相談ください。
歯科医院での調整・再製作
入れ歯安定剤を使用しても違和感がある場合は、歯科医院での調整が必要です。
歯科医院では、入れ歯がどのように合わないのかを確認し、原因に応じて調整を行います。
細かい調整では問題が解決しない場合、顎の骨や歯ぐきの状態に合わせて入れ歯の再製作が必要になることもあるでしょう。
入れ歯が「合わない・ずれる」と感じたら、早めにご相談ください。
当院では、他院で製作した入れ歯の調整も可能です。
入れ歯を長持ちさせるポイント
入れ歯を長く快適に使用するためには、日々のお手入れと正しい保管が欠かせません。
入れ歯のお手入れ方法
入れ歯の汚れを放置すると、入れ歯の劣化に直結します。
入れ歯を使用したあとには、専用のブラシと流水で丁寧に汚れを落としましょう。
また、就寝前には専用の洗浄剤を使用することも重要です。
洗浄剤を使用することで、入れ歯の表面に付着した細菌汚れを分解し、効果的に洗浄することができます。
入れ歯の正しい保管方法
入れ歯は、乾燥すると変形したり、ヒビが生じたりする危険性があります。
そのため、入れ歯を外して洗ったあとは、乾燥を防ぐために水や専用の洗浄剤に浸して保管してください。
保管する際は、直射日光や高温を避け、温度変化が少ない場所を選ぶとよいでしょう。
入れ歯調整は「はまだ歯科クリニック」におまかせください
入れ歯が「合わない」「ずれる」と感じたときは、早めの対処が重要です。
定期的に歯科医院で調整をすることで、入れ歯の寿命をのばし、快適な使用感を保つことができます。
鴻巣市の【はまだ歯科クリニック】では、患者さんのお話を丁寧におうかがいし、お一人お一人に適した入れ歯を製作しております。
製作後のアフターケアもしっかりと行いますので、はじめて入れ歯を検討されている方も、合わない入れ歯にお悩みの方もお気軽にご相談ください。
院内はバリアフリー設計ですので、車いすをご利用の方でも安心してご来院いただけます。
当院は、ピアシティ原馬室内にあり大型の駐車場(221台分)を完備している、お車で通院しやすい歯医者です。
快適な入れ歯生活をサポートしていますので、お買い物帰りなどご都合に合わせてご来院ください。