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むし歯の進行度ごとの症状と治療法を解説~根管治療が必要になるケースとは?~

むし歯の進行度ごとの症状と治療法を解説~根管治療が必要になるケースとは?~

むし歯は、多くの方が経験する身近な病気の一つです。
初期段階では自覚症状が出にくいため、気づいたときには症状が進行していることも少なくありません。
また、むし歯は再発しやすい特徴もあり、再発したむし歯治療が歯科治療の6割程度を占めるともいわれています。


(参照:J-STAGE|ニューセラミックスレター「歯周病とセラミックス」p5より)>

 

日ごろのケアでむし歯を予防することが大切ですが、もしも症状が出た際には、早めに適切な治療を受けることも重要です。
そこでこのコラムでは、むし歯の進行度別に症状と治療法を解説します。
気になる症状がある方は、早めの受診につながれば幸いです。

 



院長

経歴
日本歯科大学 生命歯学部 卒業 日本歯科大学附属病院 研修医 埼玉県内、都内歯科医院 勤務 はまだ歯科クリニック 開院
医院名:はまだ歯科クリニック
所在地: 〒365-0043
埼玉県鴻巣市原馬室114−1



 

むし歯の進行度ごとの症状と治療法

むし歯は、進行度によって5段階にわけられます。
ここからは、むし歯の進行段階ごとの症状と治療法を見てみましょう。

 

CO「初期むし歯」


ごく初期のむし歯を「CO(シー・オー)」といいます。

 

【症状】
初期むし歯では、歯の表面が白くにごる程度で、痛みなどを感じることはほぼありません。
見た目の変化も少なく、自覚症状もほぼないため、むし歯に気づかない方も多いでしょう。

 

初期むし歯を見逃さないためには、歯科検診で定期的にむし歯の有無をチェックすることが重要です。

 

【治療法】
ごく初期のむし歯は、歯を削るといった治療はせずに経過観察するケースがほとんどです。
歯のクリーニングや歯磨き指導を通して口腔内を清潔に保ち、再石灰化という修復機能によって歯を健康な状態に戻します。
さらに、歯の再石灰化を促進させるために、歯科医院のフッ素塗布も効果が期待できます。

 

C1「エナメル質までのむし歯」


むし歯が、歯の表面のエナメル質まで進んだ段階が「C1」です。

 

【症状】
この段階では、歯の表面に穴が開いていますが、痛みなどの症状はほとんどありません。
歯の表面に小さな穴や黒ずみが見られることもありますが、むし歯の場所によっては見逃すこともあるでしょう。

 

【治療法】
C1のむし歯は痛みが出ないことがほとんどですが、放置していると進行してしまうため、そうなると歯を削る治療が必要です。
その場合、むし歯菌に感染した部分を削り、開いた穴に歯科用プラスチックの樹脂で詰め物をします。

 

C2「象牙質まで進んだむし歯」


「C2」は、エナメル質の下の層である象牙質(ぞうげしつ)まで進行したむし歯です。

 

【症状】
むし歯が象牙質まで進むと、冷たいものや甘いものがしみることがあります。
痛みなどの自覚症状も出はじめる段階です。

 

また、象牙質はエナメル質よりやわらかく、むし歯が進行しやすい特徴があります。
放置するとむし歯が神経まで達して強い痛みにつながる可能性があり、早めの治療が必要です。

 

【治療法】
象牙質までむし歯が進行してしまうと、歯を削る範囲が広くなります。
そのため、削った部分を補うために、詰め物だけでなく被せ物で覆う治療が選択されることもあります。

 

保険診療の被せ物では、一般的に銀歯を使用します。
金属の被せ物の見た目が気になる方は、セラミック治療も選択肢の一つです。
当院では、院内でセラミックの修復物を製作できる「歯科用CAD/CAMシステム」を導入しております。
比較的短い治療期間で自然な白さの被せ物を製作できますので、お気軽にご相談ください。

 


当院の歯科用CAD/CAMシステム>

 

C3「歯髄まで進んだむし歯」


歯の神経を歯髄(しずい)といいます。
この歯髄までむし歯が進行してしまった状態が「C3」です。

 

【症状】
むし歯がかなり進行しているため、歯に大きな穴が開いて見えることがあります。
何もしていなくてもズキズキする、痛みで夜眠れないなど、自覚症状が強く出ることも特徴です。
また、冷たいものや熱いものに感じる刺激も強くなるため、食事が摂りにくくなるケースもあるでしょう。

 

【治療法】
歯を削るだけではむし歯部分が取り除けないため、感染した神経を取り除く「根管治療」を行います。
根管治療とは、歯を深く削って感染した歯髄を取り除き、歯の根の内部を洗浄する治療です。
根管治療の完了までには複数回の通院が必要ですが、抜歯せずに歯を残せる可能性が広がります。

 

C4「歯の根だけになったむし歯」


「C4」は、歯の神経が死んでしまい、歯の根だけが残っている状態です。

 

【症状】
歯の大部分が失われ、歯の根だけが残った状態です。
見た目にはわかりやすいですが、歯の神経が死んでいるため、痛みなどの自覚症状はありません。
また、歯の根元に膿がたまっているケースも多く、強い口臭の原因になります。

 

【治療法】
多くの場合は、歯を抜く治療が選択されます。
抜歯したあとには、入れ歯やインプラントといった治療で抜けた歯を補う必要があります。
ただし、歯の状態によっては、根管治療によって歯根を残して、上から被せ物をすることも可能です。

 

むし歯は、歯を失う原因の3割程度を占めています。
むし歯で大切な歯を失わないためにも、気になる症状がある方は、早めの受診をおすすめします。


(参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「歯の喪失の原因」より)>

 

 

根管治療が必要な3つのケース


根管治療は、むし歯が歯の神経まで広がった場合に検討されます。
根管治療が必要になるおもなケースは、次の3つです。

 

1.歯髄炎

歯髄炎は、むし歯が進行して、歯の神経である歯髄に炎症が起きた状態です。
冷たいものや熱いものが強くしみたり、ズキズキした痛みが続いたりする自覚症状が出ます。
むし歯菌に感染した歯髄は取り除き、歯根の内部を洗浄、消毒する根管治療が必要です。

 

2.歯髄壊死

歯髄壊死は、歯の神経が死んでしまった状態です。
歯髄炎の強い痛みが続いたあとに急に症状が落ち着くことがあり、一見治ったように感じる方もいらっしゃいます。
しかし、実際は、感染が歯根の先まで進むことがあり、むし歯は悪化している可能性が高いのです。

 

早めの受診が大切ですが、歯の状態によっては、根管治療によって抜歯を回避できるケースもあるでしょう。

 

3.根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)

根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)は、歯根の先に膿がたまり、顎の骨などに炎症が広がっている状態です。
噛んだ際の痛みや、歯ぐきが腫れるなどの症状が特徴です。
症状が進行すると、歯ぐきから膿が出ることもあります。

 

根尖性歯周炎は、かなりむし歯が悪化しているため、多くのケースで抜歯が必要です。
ただし、根管治療の適応になる可能性もあるため、まずは早めの受診をおすすめします。

 

 

根管治療の流れと歯を残すメリット


根管治療は、歯の内部を治療するため「歯内療法」とも呼ばれます。

 

根管治療の流れ

根管治療は、いくつかのステップにわけて進みます。

 

【ステップ1】根管の拡大・感染した神経の除去
はじめに、リーマーという専用の器具を使いむし歯菌に感染した根管を削り、歯髄を取り除きます。
根管の形状は個人差が大きく、複雑な場合も多いため、汚染部位が残らないよう丁寧に処置することが重要です。

 

【ステップ2】根管内の洗浄と消毒
次に、根管内を洗浄し、細菌の増殖を抑えるための消毒を行います。
むし歯の再発を予防するためには、ステップ1と2の処置を複数回にわけて行い、歯根内を無菌に近い状態に保つ必要があるのです。

 

【ステップ3】根管の充填
根管内を清潔にしたら、充填剤によって開いた穴を密閉します。
この工程によって、再び細菌が入り込むことを予防し、むし歯の再発リスクを抑えることができます。

 

根管治療で歯を残すメリット

以前は、歯の神経までむし歯が進行した場合には、抜歯しか治療の選択肢がありませんでした。
しかし、歯科治療の技術が進歩したことで、歯を残せるケースが増えてきています。
根管治療で歯を残すことには、多くのメリットがあります。

 

【メリット1】自然な噛み心地を維持できる
抜歯をした歯は、入れ歯やインプラントなどで補う必要があります。
近年では、義歯治療の技術も進んでいますが、可能であれば自分の歯を残せるに越したことはありません。

 

根管治療によって天然歯を残すことができれば、噛む力や自然な噛み心地を維持することにつながります。
食事の際の違和感を抑えることができ、食べられるメニューの幅が広がることもあるでしょう。

 

【メリット2】周囲の歯への負担を軽減できる
失った歯を部分入れ歯やブリッジで治療する場合には、支えとなる隣の歯に負担がかかります。
その結果、支えとなった健康な歯の寿命を縮める可能性もあるのです。

 

根管治療によって歯を保存することで、義歯治療で生じる周囲の歯への負担を避けることができます。
根管治療は、むし歯の歯だけでなく、周囲の健康な歯の寿命を延ばすことにもつながるのです。

 

【メリット3】顎の骨がやせるのを予防できる
歯が失われると顎の骨に咀嚼(そしゃく)の刺激が伝わりにくくなり、骨がやせてしまうことがあります。
顎の骨量が減少すると、かみ合わせや見た目に影響する可能性もあるのです。

 

根管治療は、歯の根を残す治療法であるため、顎の骨量の減少を予防するために有効な選択肢の一つです。

 


当院の歯内療法(根管治療)>

 

 

むし歯の予防・治療は当院におまかせください


むし歯は、進行度によって治療内容が異なります。
初期段階のむし歯は見逃しやすいため、歯科検診でチェックし、早期に適切な治療を受けることが重要です。
当院は、できる限り歯を残すために根管治療(歯内療法)にも対応しております。
歯の痛みや歯ぐきの腫れなど、気になる症状がある方は、早めにご相談ください。

 

院内はバリアフリー設計となっており、幅広い世代の方が通いやすい歯科医院です。
歯科用CTを活用した診断に加え、電動麻酔器による痛みの少ない治療にも努めています。
WEB予約にも対応していますので、ご都合にあわせてご来院ください。

 


当院のむし歯治療>


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