むし歯は、「細菌」、「歯質」、「糖質」、「時間」の4つの条件が重なることで発生します。まずは、それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。問題点が当てはまれば、予防することも可能です。
むし歯を早期発見・早期治療して再発を防ごう!
むし歯は進行し始めると、目には見えない歯の内部や奥深くまでどんどん感染を広げていきます。痛みがひどくなり、歯科医院を受診した頃には、大きく削ったり、歯を抜かなくてはならないなんてこともあります。歯に少しでも違和感や痛みを感じたら、早めに歯科医院を受診しましょう。早期発見できれば、最小限の治療で治せます。また、再発を防止するために、歯磨き方法の見直しや定期的なクリーニングを受けるのも重要です。
むし歯は、5段階に分類されます。発見が早ければ、治療も最小限に済みますので、当てはまる方は歯科医院に相談しましょう。
初期むし歯 C0
歯に穴はあいていませんが、歯の表面が白く濁る、茶色に変色するなど見た目が変わります。
▶ 対処法
削るなどの治療は不要です。フッ素塗布をして、歯質を強化します。歯を再石灰化できるため、初期であれば治癒していきます。
痛みなどの症状がないむし歯 C1
歯の表面に穴があいていますが、痛みは伴わないむし歯です。まだ、歯の表面の層であるエナメル質にしかむし歯は広がっていません。
▶ 対処法
放置すると進行するため、むし歯部分を削ります。そして、プラスチックの樹脂を埋めることで見た目や機能を回復させます。
冷たいものがしみるむし歯 C2
歯の表面のエナメル質から進行して、エナメル質の下にある層(象牙質)まで到達したむし歯です。冷たいものがしみる、甘いものがしみるなどの自覚症状がでてきます。
▶ 対処法
C1と同様に、プラスチックの樹脂で埋める治療をします。進行状態によっては、歯を削り型取りをして、部分的な銀歯(保険治療)の被せ物を行います。
神経まで到達したむし歯 C3
むし歯が神経まで到達した状態です。痛みは強く、何もしていなくてもズキズキとします。冷たい物や熱いものがしみるようになり、口臭も強くなります。
▶ 対処法
麻酔をして歯を深くまで削ります。神経にも細菌が感染しているため、歯の根っこの治療(根管治療)を数回行います。その後、型取りを行い、被せ物をしていきます。
根っこだけが残るむし歯 C4
神経が死んでしまい、歯の根っこだけが残っている状態です。見た目は分かりやすいですが、神経が死んでしまうため痛みはありません。歯の根元に膿が溜まり、歯ぐきが腫れあがることもあります。口臭もさらに強く感じます。
対処法
歯を抜かなくてはならない可能性が高いです。しかし、状態によっては歯の根っこの治療を行い、被せ物ができます。
むし歯は治療したら一生かからない訳ではありません。治療を行った歯であっても、再発する可能性はあります。とくに、口内にむし歯菌が多い場合は、再発リスクが高いです。また、治療した歯の金属やプラスチックの詰め物などが古いまま放置しているのも、再発の原因となります。定期的に歯科検診に通い、早期発見をしてむし歯を予防していきましょう。
むし歯の治療を繰り返している
むし歯を繰り返すということは、口内にむし歯菌の数が多い可能性があります。日々の歯磨きや定期的なクリーニングで、むし歯菌の住みにくい口内環境にしましょう。
金属やプラスチックの詰め物・被せ物が古くなっている
歯と古い詰め物や被せ物の間には、隙間や歪が生まれます。そこから、むし歯が進行していく2次カリエスを発生させてしまうかもしれません。詰め物や被せ物が古くなっている場合は、新しく治療し直すのがおすすめです。
歯磨き不足
甘い食べ物を好む方でも、正しい歯磨きをしていればむし歯になるリスクは下げられます。お一人おひとりに合った、正しい歯磨き方法を指導することもできますので、お気軽にご相談ください。